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暮らしに会いに
半年経って「住み心地はどうですか?」建築家と建てた住まいを訪問
  • 北側に広がる自然公園の緑を眺める楽しさと
    外に閉じた要塞の中で驚くほどの解放感を享受する家

  • 三鷹市Tさんの家
  • 設計:U建築設計室一級建築士事務所
  • 撮影:花岡 慎一
【リビング】 30畳を越えるリビングダイニング。2段のスキップは「器の中にいるような感覚、落ち着く場所にしたくて」(臼井さん)。
さらに「川を見せすぎずに公園の緑を楽しめる」目線を設計、「リビングのソファからの眺めに癒されます」(ご主人)。
窓はプライバシーに配慮しミラーフィルムを張っている。

せっかく建てるのだから、いいものを作りたい。
ちょっとただモノじゃないような、“要塞のような住まい”と
話してできた家に心から満足しています(ご主人)

圧倒的な存在感を放つ扉に、すーっと一本線を引いたような窓。端正かつ力強い外壁そして外観は、自然公園の対岸に建つTさんご一家のお住まいです。
その特徴は「外と中」「北と南」「1階と2 階」を対照的にして2つの世界をつくりつつ、浮遊する階段で緩やかに繋げる設計。例えば外構と外壁で完全に閉じた分、リビングをはじめバスコートや和室のテラスなど外に開く、リビングダイ ニングや居室はすべて北側に配し、対岸の自然公園の緑や鳥たちの姿を楽しむ。 南側の唯一の開口部である2階のルーフ /バルコニーは、家事室やサブリビング、廊下や階段のスリットを通して1階まで 光と風と気配を届けます。
Tさんご夫妻が建築家臼井さんの実例を見て気に入っていた浮遊する階段はこちらのお宅では量感を増し、アイアンの手すりとともにオブジェのよう。床のタイルはリビング側と廊下・ダイニングで「貼り方が違っていても面白いかも」(奥様)、結果、空間にリズムを生んでいます。

実は片付けが苦手でしたが、
「住む場所が変わるとこんなに変わるんだ」と
子どもたちも驚くほどすっきり、本当に快適です(奥様)

「前の家は1階で洗濯して2.5階で干すなど家事導線が悪く、モノも多くて子どもが友達を呼べなかった」(奥様)という言葉が信じられないほど片付いている住まいの秘密は「その場その場の収納」です。
例えば洗面所に化粧スペースがあるので忙しい朝でもさっと身支度、2階の家事室は室内干し仕様で洗濯一式にアイ ロンもでき、そのまま居室へ。納戸や主寝室のWIC、ロフトなど大容量の収納も2階にあり短時間で片付きます。
「臼井さんはインテリアコーディネーターの奥様と組んで仕事をすると聞いたのも依頼を決めた理由のーつ」とご主人。引き渡し後も女性陣はインテリア選びを、ご主人は仕事関係の設計相談をするなど「家づくりという一大インベントから広がるご縁を楽しんでいます」。
【キッチン】 打ち合わせを重ねる中でご主人だけでなく奥様もシンプル指向と気づき
「フルオープンのキッチンをご提案しました」(同社 臼井葉子さん)。
朝は5時台に起きてお弁当の準備をする奥様はAEGのIHヒーターとMieleの食器洗い機を使いこなす。
「朝ブラインドを上げる度に外に広がる景色を楽しんでいます」。
Editor's Eye

上質な空間を演出する高性能の素材たち

アイアンの扉やスプーンカットの床板に多種多様なタイルなどオリジナルの素材が多いTさんの住まい。中でも床のタイルは「住んでみて掃除しやすい、ゴミが目立ちにくい」(奥様)とメリットを実感されている。リビングの壁には消臭機能があるビーナスコート(日本エムテクス)を使用、愛犬(パグ)のにおいがほとんど気にならない。快適な住まいをつくる素材選び、参考になる。

間取り図

間取り図

家づくりの流れ

2010年頃~
住宅展示場を巡るなど住宅の情報を収集
2015年春
土地を新たに取得
2015年5月
住宅建設会社から臼井さんを紹介される。
家づくりをスタート
2017年2月
着工
2017年9月
竣工

お住まいのDATA

所在地:東京都三鷹市
家族構成:夫婦+子ども2人+愛犬2匹
敷地面積: 274.23m2(82.95 坪)
建築面積:109.18m2(33.02 坪)
延床面積: 202.44m2(61.23 坪)
工法構造:木造軸組工法
竣工年月:2017 年9 月

取材後記

Tさんのお宅は、敷地に植えた苗木を、私たちとTさんご夫妻とで丹精込めて育てていくようにして出来上がりました。
敷地の北西方向に広がる自然公園を思い切り取り込むように計画したファーストプランは、基本形こそ変わらないものの、Tさんの 家に対する強い思いとこだわりによって見事に昇華し、唯一無二のものになったと感じています。
施工スタッフにも恵まれ、三位一体の家づくりの大切さを改めて実感することができました。
しばらくぶりにお会いするご家族みなさんの笑顔と、愛着を持ってお住まいの様子は、私たちにとって何ものにも代え難い事だと感じた1日でした。 ご協力いただきありがとうございます。