暮らしに会いに
1年経って「住み心地はどうですか?」建築家と建てた住まいを訪問
  • 子どもたちが遊び、走り、笑い、そして学ぶ大空間
    機能的なデザインで楽しむ「家族の時間」

  • 鎌倉市Kさんの家
  • 設計:松田毅紀 HAN 環境・建築設計事務所
  • 撮影:花岡 慎一
リビング

壁付きではなくアイランドのキッチン、お風呂場とあえて離した洗濯機など
考え抜いた動線が本当に便利です(奥様)

ここは森の中の図書館? 絵本や画集に写真集、文芸書はどれも興味深く思わず手を伸ばLたくなるタイトルばかり、「いつもここで読んでるの」と定位置を教えてくれたお子さんたちはさっそく二人の世界へ。裏山の借景とご主人の趣味の多肉植物の緑に癒されながら階段を登ると目の前には20畳ものリビングが。西に開いた大きな窓と四面採光で明るく開放的ですが「夏は3回しかエアコンを付けなかった」ほど涼しく、冬は「1階は足元が冷えますが、ガスファンヒーター1台で家中が温もります」。外回廊の日よけ効果と吹き抜けを使った屋上排熱の仕組みが暮らしを決適にしています。
リビング
食器や調理器具に冷蔵庫まで扉の奥に「隠す収納」ですっきり。
テーブルはCRASH GATE、椅子は北欧ビンテージ家具のtaloで購入
ダイニングテーブルと一直線で並ぶキッチンはアイランド型。重い荷物を最短距離で冷蔵庫や収納スペースに片付けられて「便利ですよ」。手元を少し高くし収納もつけたキッチンを彩る水栓はデザイナーズのもの。1階の洗面ボウルや水栓もご主人が本やネットで調べ「形がシンプルなもので揃えました」。
アイランドキッチン
ステンレスのキッチンは「田園都市建築家の会」賛助会のシステムズヤジマで製作

晴れた日には富士山も見える広いルーフバルコニーは僕のこだわり。夏はバーベキューを楽しみます(ご主人)

「展示場で相談したら、僕たちの希望はオプションだらけ(笑)」で建築家と建てた方が実現しそうと方向転換、雑誌で見た「HANさんの実例が良くて、すぐに電話で相談しました」。土地探しから始めた家づくりでKさんが選んだのは「山林つきの住宅地」。「ロケーションが面白い」と感じた松田さんは裏庭と空と空間の繋がりを感じるプランを提案、その間取りに奥様が手描きイラストで動線やレイアウトを書き加えれば、ご主人は天井や照明、窓などのイメージ写真を送り、文字通りアイディアを出し合ったそう。通勤時間は少し長くなったけれど子どもとの時問が増えてゆとりができたというお二人、お子さんたちの笑顔が印象的なお住まいでした。
ルーフバルコニー
Editor's Eye

付箋だらけの間取り図から生まれた新生活ルール

洗濯機を風呂場横ではなく2階の物干スペース横のパントリーにレイアウトした間取りとともに考えたのが「洗濯ルール」。「最後にお風呂を利用した人が洗濯物を2階の洗濯機に入れる」のだが、「1階から持って上がる時も片付ける時も衣類が乾いているから苦にならない」(奥様)。主にご主人が洗濯機に入れる担当だとか。

間取り図

間取り図

家づくりの流れ

2012年10月
家づくりを検討
HAN環境建築設計事務所に出会う
2012年12月
土地探しをスタート
2013年8月
土地購入
設計スタート
2014年5月
着工
2014年12月
竣工

お住まいのDATA

所在地:神奈川県鎌倉市
家族構成:夫婦+子ども2人
敷地面積:154.85m2(46.84坪)
建築面積:45.57m2(13.78坪)
延床面積:88.38m2(26.73坪)
工法構造:木造軸組工法+RC ベタ基礎
竣工年月:2014年11月

取材後記

写真左から 建築家 松田さん、Kさんご夫婦と同社建築家 南澤さん

土地探しの段階から、お手伝いさせていただいたKさんの住まい。初めは元のお住まいのあった中央線沿線の三鷹から土地を探し始め、土地の広さ・価格、ロケーションとKさんの要望を重ね合わせ、段々と南下することとなり、最終的には、眺望、周辺自然環境の豊かさが、決め手となり、神奈川県鎌倉市の山林付きの土地購入とあいなりました。プランニングに際しては、最上階でキャンプの出来るルーフバルコニーの確保と眺望は良い西側の苛烈な西日対策としての回廊デッキを提案し、自然に親しむ住まいを設計させて頂きました。竣工して、はや1年経過しましたが、ご主人は、裏庭の山林を自ら造成し、階段を造ってみたり、庭の手入れを始めたりと楽しまれている様子です。今回の取材に際しても、引っ越して来てから新たに始めた釣りの道具を見せて頂いたり、趣味の多肉植物の話が盛り上がったり、住まいを十分に使いこなし、暮らしを楽しまれている様子が素敵でした。