
建築写真等と実際に見る建築の印象が違うことが時々ありますが、私にとってこの住宅は、その最たるものかもしれません。
残念ながら今年の初めに逝去された原さんは、私の世代にとってはヒーロー建築家の1人でした。(ちょうど前回のブログで山本理顕さんのことを書きましたが、原さんはその師匠にあたる人でもあります)京都駅や梅田スカイビルをはじめとする日本を代表する大規模建築を設計しましたが、個人的にはむしろ、集落調査などをした上で独自のちょっと哲学的とも言える理念(これが難解…)を展開し、建築界を牽引したという印象の方が強いです。住宅に関してはこの粟津邸や自邸が代表作だと思いますが、その2つはほとんど同じ構成。傾斜地に建つ細長い長方形の平面、長軸でほぼ完全なシンメトリー、天窓を多用し、中央の明るいホール的な場所と周囲の天井の低い個室群。とても奇妙なプランですし、ちょっと冷たいというか、居心地は悪いかも…というのが、正直な感想で、原さんの哲学を熟知しないと理解不能な住宅なのではないかと思っていました。
そんな住宅が、実はたまプラーザにある田都会の家づくりカフェの比較的そばにあることを知り、ちょうど先月からここで写真展https://awazuhouse.org/ が開催されていたので行ってみることにしました。
上階からアクセスし、階段を下りていくまではだいたいイメージ通り、ただそこから右に左に、アプローチ下の手前方向にと個室群を巡っていくと、なかなか懐が深いという印象に。更に最下階で天井の高いアトリエまで下がってからぐるりと反転し、クランクする廊下を奥へと進んだ最深部には全く予想してなかった和室が!そんな部屋があることは認識していなかったので余計驚きました。その右手には人間味あるサニタリーが集約されていて、そこからまた細い階段を上がると明るいホールに戻るという回遊プラン。そこまで来ると、最初に思っていた無愛想なイメージからチャーミングな住まいへと変貌を遂げていました。思い返せば、空間の広さ、高さ、明るさなどの抑揚と、それを巡るシークエンスといった、魅力的な建築に当たり前のように求められる空間構成原理が色濃く繰り広げられている!と。
最後にこの住宅の図面や写真、設計主旨や現在の状況などが簡潔にまとまったウェブサイトがありましたので、リンクさせていただきます。(粟津邸 住宅遺産トラストhttps://hhtrust.jp/hh/awazu.html)
ご興味のある方は是非、訪れてみてはいかがでしょう!

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