
「山本理顕展 コミュニティーと建築」に行ってきました。会場は本人の設計でもある横須賀美術館。昨年プリツカー賞を受賞されたこともあってか、とても多くの人で賑わっており、また、かなりのボリュームの模型展示もあって、十分な見ごたえがありました。展示は時代順で並んでいましたが、個人的には特に初期の戸建て住宅は興味深く、模型の精度からしても、若き山本氏のモチベーションの高さを感じます。
山本理顕氏は、東大の原広司研究室出身のイメージが強いかもしれませんが、学部時代は日大の小林文次研究室、その後建築史研を引きついた近江栄研究室に所属した私としては、勝手に「先輩」と思ってたりもします。また私が学生時代、近江研内でゼミも持っていた黒沢隆氏(私はその黒ゼミ出身)との対談で、お互い影響し合っているはずなのに、その時はかなり熱い議論、というかケンカしてるような感じだったことを覚えています。
下の模型写真はその展示の中のひとつ「岡山の住宅」。私が大学院の時に建築雑誌でこれを見た時、「何だこれは?」と。田園風景が広がる環境の中、周囲を塀で囲んだコートハウスで、個室が離散的に配置され、各個室に大きなテラスが付いているのが特徴、「私」という単位が家族という単位をしのぐという思想が表現されています。当時、一応その辺りの設計理念なども読み漁ったと思いますが、分かったような分からないような…。必ずしもこれが大好きな住宅というわけではないのですが、何故かとても気になる事例として心に残っています。
当時の山本氏の年齢は50手前、今の私よりも10歳ほど若いですが、骨太の思想があったことだけは明らかです。私自身、建築や住宅を考える上でもう少し川上から、例えば「社会」や「家族」との関係から思考するべきではないかと、、、そんな事を思わされた展覧会でした。

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