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経年変化
2022.10.20
遠藤 誠

実は私も「フィンユールとジャンプルーヴェ」の展覧会をはしごしたので、ブログの記事にしようと思っていたのですが、前の投稿者の伊原さんが全く同じ行動をとっていたようで、もろ被り!ですので私は別の内容で…、前からちょっと思っていたことをコメントさせていただきます。

建築の仕上げ材、特に新建材と言われる新しい人工建材には「〇〇調」「〇〇風」などといった形容が付く場合があります。〇〇の部分には通常「木目」とか「割肌石」とかの自然素材が入り、それを模した、プリントした仕上げ材ということです。本物の自然の材料はどうしても個体差があったり、色落ちしたり、施工も難しい?と言ったデメリットがあり、住宅業界全体で見れば、近年ではこうした人工建材(かなりリアルなものも増えてきました)がむしろ主流になっています。

しかしながら当事務所としては、極力こうした新建材は採用したく無いと思っています。いくつかその理由はありますが、素材として、或いは建築全体としても、その自然な経年変化を慈しむ、と言う気持ちがその根本にあります。

写真は当事務所で設計、十数年前に竣工した名古屋M邸。(左が十数年前、右が現在)最近になってファサードの杉外壁が痛んできた(一部羽目板自体に浮きが発生)と住まい手から連絡がありました。杉板自体はまだ芯がありましたので、部分的にビス打ちして補修しました。そしてこの写真右側、経年変化で劣化した杉の外壁、その風合いが、個人的にはとても魅力的だと思うのですがいかがでしょうか? とはいえ、あと数年、5年か長くても10年以内には杉木部の全面張り替えは必要でしょう。設計時から施主にはそのことは説明していますが、あと数年はこの雰囲気のまま頑張ってほしい!と住まい手もおっしゃってくださっています。

こういうご理解があると、やはり自然素材を採用していきたいと思ってしまいます。〇〇調って、言い換えれば「ニセモノ」ですから。長い時間が経ち、例えばそのプリント柄がペラっとめくれたときに全てのウソがバレてしまい、それはどうしても私には耐え難いのです…。

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