アトリエ秀_しゅうの高橋です。先日、遅ればせながら大阪・関西万博2025へ行ってきました。 チェコナショナルパビリオンにて「木と森の日」と題した国際専門家会議が開催され、日本側のパネリストとして講演してきました。チェコ共和国農務省主催で、持続可能な森林管理とその木材の利用促進について官民セクターによる情報共有が行なわれ、日本からは林野庁をはじめ森林管理分野と建築分野から数組が登壇、私は「日本の建築における木材利用の現状と課題」を題目に登壇いたしました。パネルディスカッションを含め和やかな雰囲気の中、SDGsへ向けて両国の取組みや課題を共有できた有意義な会議となりました。

会議の後はチェコ大使館のご厚意で周辺のパビリオンの案内や開催中の文化プログラム（この日は弦楽三重奏）の観覧、夜は最上階のパビリオンの屋上広場＆カフェにて農業省主催のレセプション〜と、終日盛り沢山でしたが、休憩時間には万博会場内を散策することも出来ました。

話題の大屋根リングの存在は圧巻でした。歩きながら会場全体を俯瞰出来き、様々な人、様々なシチュエーションの居場所でありハブ空間でもある〜正にこの万博の主役と言えるものでした。

ただ、だからこそ…… 残念な一面が拭えません。万博とは言ってみれば仮設のイベント！（そもそも責任の所在がうやむや、不十分な計画＆準備＆突貫工事は否めません）〜短期間且つ大量の木材調達による流通への影響、予算？orスケジュールの都合？からか集成材等の製造方法や使用方法（ディティール）から、当初囁かれていた「会期後の木材の再利用」の雲行きに怪しくな理ました

…..今となっては後の祭りなのですが。

ドローンショーも終わり長い万博での一日も終焉を迎え、帰路へ向かう大群の流れと別れて閑散とした関係者駐車場へ……振り返るとライトアップされた象徴的な大屋根リングが浮かび上がっています。SDGsに向けた国際会議の後だから尚更なのか、いちもつの胸のつかえを抱えつつ、大使館にご用意頂いた車でホテルへ向ったのでした。